ヤケ＆汚れなどあります
■腐蝕花壇
歌舞伎町のラブホテルで男の変死體が発見された。男は“影の総裁”といわれる政財界の黒幕の黒金計であった。同じ頃、渋谷區(qū)のマンションでは頭蓋骨が陥沒した若い男の無殘な死體が発見。また、路上駐車場には元銀座ホステスの絞殺死體を乗せた車が…。この不可解な三つの事件は意外にも六年前のある事件と関係があった。そして背後に「巨大な権力」の存在が…。妙なことから事件に関わった脫サラ作家の北村直樹、そして現(xiàn)場捜査陣が“巨悪”に挑む、森村本格推理の長編話題作。
■殺意の漂流
二流講演屋と蔑まれながら、屈辱的地方回りを続ける河合清重は奇妙な物を拾得した。それは一挺の拳銃だった。以來、不思議と仕事の依頼が続いた。かつて一世を風(fēng)靡した歌手?安西明が営むささやかなバーに通ううちに、河合は安西の悲哀と屈辱を知る。彼は激勵を込めて拳銃を譲るが…鈍く光る銃身は転々と所有者を変え、彼らの運命に深く関わりながら様々な人間模様をあぶりだしていく。異色の長篇推理。
■捜査線上のアリア
冴えない新人作家の津村は、ある殺人事件がきっかけで、一躍売れっ子になる。犯人は人気作家のMか?!だが、彼には強固なアリバイが…。興味深い文壇の內(nèi)幕を描きつつ、精緻なアリバイ?トリックや斬新なひねりを駆使して、驚愕の結(jié)末へ―!「推理小説を読む楽しみは巧妙に欺かれるところにある」と明言する著者が、幾重にも“罠”を仕掛け、「合理性と技巧性の間の綱渡り」を試みた、本格推理の名作。
■夜行列車
樹齢八百年といわれる金木犀の強い芳香に魅き寄せられるように、新宿発の最終夜行列車で夜明けの信州を目指し一人旅に出たOL中瀬恵子はふっつりと消息を絶った。恵子の行方を追った父正治も金木犀の大樹の傍で轢死した。正治と夜行列車で出會った北里は二人の死の背後に潛む不倫の男女を追ったが…。
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