夫は花になど興味がないが、秀明は「紫陽花の花が咲き始めましたね」と言ってくれた。平凡な家庭の主婦?綾子が戀をしたのは、そんな理由からだったかもしれない。そして秀明が戀に落ちたのも、仕事を持つ妻にはない、夕餉の支度をする幸福そうな綾子の姿を見たからなのかもしれない。妻の戀、夫の戀をきっかけに浮き彫りにされるそれぞれの家庭の事情―?!附Y(jié)婚」の意味を問う、戀愛長編小説。