隠居するまでは、鬼勘と仇名されていた名御用聞き勘兵衛(wèi)は、今も新八郎の老練な手足である。その娘で、利発なはねっかえりの小かんが、「一刻も爭う」と、御用部屋を訪ねて來た。奉公先の佐竹右京大夫家に異様な內(nèi)紛が生じて、次男の命が危いという…。武家の面目を保つ、意地と苦悩の難事件等八編を収録。