■他：
映畫は、幅広い人気と大衆(zhòng)性をもっている。誰にも忘れえぬ感動の名畫や想い出の一シーンがあるものだ。悪玉をやっつける西部劇のガンマンや“座頭市”をカッコいいと思う気持ちや、ニュー?シネマのへまだらけの登場人物や“寅さん”に寄せる共感には、大衆(zhòng)のどんな心情がひそんでいるのだろう。映畫はまさに一國の思想や文化の顔であり、そこには、人びとのあこがれや、こうありたいという欲求が寫っている。古今東西の映畫に精通する著者が、<映畫＝自惚れ鏡>という卓抜な視點から、映畫の見方、読み方を深く考えた、ユニークな映畫文化論。