1837年－1915年（天保8年－大正4年）

明治期に活躍した美濃焼の名工加藤五輔は、精巧で緻密な染付磁器を焼き、その作品は國內(nèi)だけでなく海外に販売され、美濃焼の品質(zhì)向上に貢獻(xiàn)しました。

加藤五輔（吾助）は、天保8（1837）年、市之倉（現(xiàn)多治見市）で生まれました。
五輔の家は代々の窯元で、良質(zhì)の染付磁器を製作しており、名工としての素養(yǎng)はそのような環(huán)境で育まれました。
當(dāng)時(shí)、美濃焼は生産量が多く、一般的には日用雑器としての低い評価しかされていませんでしたが、美濃焼物取締役であった三代目西浦円治は、美濃焼の品質(zhì)向上を図るため、自家の窯で西浦焼を始めました。
西浦は、その製作主任として五輔を選びます。五輔は製作に専念し、精巧で緻密な作風(fēng)は高い評価を得て、作品は國內(nèi)だけでなく海外へ販売され、美濃焼きの品質(zhì)向上に貢獻(xiàn)しました。
やがて五輔は獨(dú)立し、明治11（1878）年には第3回パリ萬國博覧會(huì)に富士山を描いた花瓶を出品し、京焼きの名工とともに銅牌を受賞しました。
この受賞は、美濃焼関係者の大きな自信に繋がったと思われます。

五輔が最も得意としたのは、毛筆の染め付け細(xì)密畫で、極めて精巧で緻密なものでした。
輸出品には、花瓶、コーヒー碗、ポット、水差しなどがあり、富士山、枯木、鷺、草花などの純?nèi)毡镜膜曙L(fēng)物を図柄としました。
作品には、「五輔製」、「清陶園五輔製」、「ミノ五輔製」、「美濃國加藤五輔製」、「大日本美濃加藤五輔製」などの銘を入れましたが、初めの「五輔製」から後の「大日本美濃加藤五輔」への銘の変遷は、彼の作品が広く海外で受入られたことを物語っているようです。

五輔の仕事ぶりは大変厳しく、原料の研究にも熱心で、土一つ作るにも大変な時(shí)間と労力を費(fèi)やしました。成形が困難な土は數(shù)年間寢かして粘りを持たせたりもしました。
また、呉須が飛び焼成に失敗があると、座敷にこもって「もう焼いていけぬ、駄目だ」と長嘆息しているかと思うと、また気を取り直して夜中にむっくりと起き、機(jī)の前にじっと考え込むといった有様であったと言われています。
晩年、実質(zhì)的な仕事は長男の元次郎に任せ、工場を見て回る程度であったようです。そして、大正4（1915）年1月22日、79歳でその生涯を終えました。