1週間でサッと読める!
地理は膨大な知識をひたすら暗記する科目? この本を読めば,そんな考え方が変わります。楽しくナットクしながら自然に力がつく,地理B入門講義の決定版。知識ゼロの人も大歓迎!
「はじめに」より
だいたい地理という教科は暗記モノと誤解されています。
そのせいか,地理の參考書の多くは「たくさんの情報をコンパクトにまとめる」ことを追求しているようです。
ただ,地理の學(xué)習(xí)をスタートさせたばかりの人や,地理は暗記ばかりでどうも苦手だと思い込んでいる人を頭に思い浮かべると,コンパクトすぎる情報は「理解」することが難しいのではないかと思うのです。
もうわかっている人には役立つのですが,入門書としては不親切です。若葉マークの初心者が,本屋の棚の前でもう挫折しています。
では,どんな本が必要なのでしょうか?
私の講義を衛(wèi)星中継で受講している地方の生徒から,次のような手紙をもらいました。
「(前略)はじめは,板書の內(nèi)容をノートに取りながら聞いていたのですが,勉強しているうちに,実は先生の話している內(nèi)容が大切だということに気付きました。それで今は講義ビデオの貸し出しをうけて,もう一度話の內(nèi)容をメモしながら授業(yè)を受けています?!?/SPAN>
人はどうしても,眼で見えるもの(=黒板やテキストに書かれていること)だけに注意が向きがちです。たしかに,板書では大切なポイントだけをまとめるように心掛けていますし,テキストを作るときには,どうやって受験生に必要不可欠な語句?図表にしぼろうかと苦労します。
しかし,ある用語が重要だとわかっても,その用語のもつ由來?意味?背景?問題點…を知らないままでは理解したことになりませんし,記憶に殘りにくいのです。ぼんやり地図を眺めるのは楽しいことですが,テーマを意識して地図を「読む」のはまったく違う作業(yè)です。統(tǒng)計や資料も,「読み方」を知らなければ単なる數(shù)字の羅列にすぎません。
講義の中で,私は,用語や地名を暗記させようとしているのではなく,その意義を理解させようとしています。図表の「おぼえ方」ではなく,「読み方」を説明しているのです。手紙の生徒は,私の講義を受けるなかで「地理は暗記科目ではない」ことに気付いたわけです。そこで,この本では,講義の內(nèi)容をまるごと読んでもらうことにしました。
読むだけでいいのです。はじめて地理を?qū)Wぶ人がわからなくなるところや,リクツを知ってほしいところは詳しく話しています。理解の助けになるような余談もそのままです。もちろん出版に際しては,データを刷新し,読んでわかりやすい表現(xiàn)に書き換えるなど,読者の立場にたって大幅な手直しもしました。また,1講ごとに“テキスト”もつけました。その講を読み終わったあとで,まとめや復(fù)習(xí)に役立ててください。
なお,このPART1では自然地理(地形?気候)を中心に,人口?民族?交通などをまとめました。PART2では人文地理のなかでも産業(yè)(農(nóng)業(yè)?工業(yè)など)を中心に環(huán)境問題なども整理していきます。1?2あわせて,系統(tǒng)地理の大部分をカバーできるような構(gòu)成になっています。
さあ,読み始めてください。何かを始める前に「いいわけ」が多いのは何も成し遂げられない人のパターンです。ぐずぐずせずに,今,始めましょう。