兄の神林通之進の使いで、旗本青江但馬の別宅、根岸の白萩屋敷に出掛けた神林東吾は、女主人の顔に殘るむごたらしい火傷の痕に一驚する―表題作のほか7篇。美人で人情もろい“かわせみ”の女主人るい、彼女の戀人、剣の達人神林東吾、彼の親友、畝源三郎同心の名トリオが知恵出しあって難事件に立ち向う。異色捕物帳。