アレクサンドラの経営する旅行代理店に、ある日、小さな男の子を連れた女性が入ってきた。できるだけ早い便のロンドン行きのチケットを手配してほしいという。しかし、支払いの際、その女性は現(xiàn)金で払いたいからと言って子供を置いたまま銀行へ行ってしまい、それきり戻ってこなかった。途方に暮れたアレクサンドラは警察にその女性の捜索を依頼する。それでも、置き去りされたウィリーという男の子は渡さなかった。アレクサンドラの胸には、いつの間にか、この少年を守ってやりたいという強(qiáng)い気持ちが芽生えていたのだ。だが、翌朝、ウィリーのおじだと名乗るチェイスが現(xiàn)れ、少年を渡せと要求する。チェイスは地元でも有名な資産家なのだが、彼のあまりに強(qiáng)硬な態(tài)度に、アレクサンドラは頑として譲らなかった。ウィリーをめぐって、ふたりのあいだに火花が散った―。