アンジェロッティが息せき切って教會(huì)に逃げ込む冒頭シーンから、一気に「トスカ」の世界へと、観る者を引きずり込んでくれる。このオープニングをはじめ、「トスカ」でつい見(jiàn)落とされがちだったさまざまなディテールについて、思わぬ発見(jiàn)をさせてくれる、素晴らしいオペラ映畫(huà)である。
演技の中の歌はすべて口パクだが、違和感はゼロ。それよりも、カメラワークの工夫による視點(diǎn)の変化、歌唱から解放された歌手たちの迫真の演技など、映畫(huà)による視覚的なメリットは計(jì)り知れない。
しかし視覚的な要素以上に、この映畫(huà)には音に特徴がある。たとえば足音、カギのチャリーンという音、服のすれる音、ペンをカリカリと滑らせる音、あるいは風(fēng)の音までが、過(guò)剰なくらいリアルに再現(xiàn)されているのだ。ささいな音のすべてに説得力があり、ドラマを緊迫感あふれるものにしている。もちろん5.1chサラウンドサウンドの効果は抜群。
観てのお楽しみを失うといけないので、具體的には言えないが、第3幕の冒頭など、聖アンジェロ城の情景、空気感が、これほどふくらみを持ったイメージを伴って表現(xiàn)されたことは、実際の劇場(chǎng)ではおそらくなかったのではないだろうか?
演奏も非の打ちどころがない。まず絶賛すべきはアラーニャのカヴァラドッシで、彼の持ち味である柔らかくち密で優(yōu)しい歌は、最高の説得力をもってドラマの核心をえぐっている。惚れ惚れするほど官能的なゲオルギューも気の強(qiáng)く信心深い歌姫になりきっており、第2幕のスカルピア殺害のシーンなど、メッゾもいけるのでは?と思うほど低音にもアクの強(qiáng)い響きを聴かせる。ライモンディのスカルピアも、欲情をたぎらせた卑劣な権力者そのものだ。
隨所にモノトーンで挿入されるセッション録音の演奏風(fēng)景も効果的。特に、パッパーノの燃えるように情熱的な指揮ぶりがいい。コヴェントガーデンのオーケストラもそれに応え、たっぷりとした呼吸をもって歌に満ちた演奏をしている。初めてプッチーニの名作「トスカ」に出會(huì)う人はもちろんのこと、カラスの「トスカ」、グレギーナの「トスカ」に感激した人にとっても、この「トスカ」はまったく異なる感銘を與えてくれることは間違いない。(林田直樹(shù))
アンジェラ?ゲオルギュー, ロベルト?アラーニャ, ルッジェーロ?ライモンディ, マウリツィオ?ムラーロ, アントニオ?パッパーノ
視聴確認(rèn)済み
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