
昭和54年9月20日 初版発行
平成15年3月10日 三十版発行
天正三年(一五七五)初夏、三河の長篠城は、武田勝頼の軍勢一萬七千に包囲され、落城寸前。城を守る奧平信昌の兵は五百あまり。窮狀を伝えるため鳥居強(qiáng)右衛(wèi)門は武田の包囲網(wǎng)を破り、織田?徳川の陣地にたどり著き、四萬の大軍が救援に向かっていることを聞かされる。だが、その帰途、強(qiáng)右衛(wèi)門は武田方に捕らわれ、援軍は來ないと告げるよう強(qiáng)いられるが…。表題作「炎の武士」ほか、男たちの劇的な生を描いた傑作四編を収録。
その他三編は土方歳三?間宮林蔵?原田佐之助で江戸末期から幕末までの話。