『癡人の愛』(ちじんのあい)は、谷崎潤一郎の長編小説。カフェーの女給から見出した15歳のナオミを育て、いずれは自分の妻にしようと思った真面目な男が、次第に少女にとりつかれ破滅するまでを描く物語。小悪魔的な女の奔放な行動を描いた代表作で、「ナオミズム」という言葉を生み出した。ナオミのモデルは、當時谷崎の妻であった千代の妹?小林せい子である。谷崎は連載再開の斷り書きで、この小説を「私小説」と呼んでいる。1924年(大正13年)3月20日から6月14日まで『大阪朝日新聞』に連載し、いったん中斷後に雑誌『女性』11月號から翌1925年(大正13年)7月號まで掲載された。単行本は同年7月に改造社より刊行された