まあどういうぐあいになるか、試しに電燈を消してみることだ――。
日本に西洋文明の波が押し寄せる中、谷崎は陰翳によって生かされる美しさこそ「日本の美」であると説いた。建築を?qū)Wぶ者のバイブルとして世界中で読み継がれる表題作に加え、日本の風情をユーモアたっぷりに書く「廁のいろいろ」、言葉の問題をテーマにとった「現(xiàn)代口語文の欠點について」など8編を厳選収録。日々の暮らしの中にある住居、衣服、言葉などをあらためて見つめ、日本文化を問いなおす隨筆集。解説?井上章一
【目次】
陰翳禮讃
現(xiàn)代口語文の欠點について
懶惰の説
客ぎらい
ねこ
半袖ものがたり
廁のいろいろ
旅のいろいろ