世界一周の豪華客船に船醫(yī)の娘として乗った三帆子は、婚約解消の傷を癒す旅に出た。憧れのクルーズの乗客は中高年が多く、若い男性を従えた大物女優(yōu)や親子以上に年の離れた弁護士夫婦など、その顔ぶれは実に多彩。しかし、誰もが人生の悩みや問題を抱えたまま旅立ったことに、三帆子は気づく。次々と起こるトラブルをミステリータッチで描き、船內(nèi)の人間模様を浮き彫りにした快作。