初代 宮永東山 紫交趾 交趾 蓮花水澄 香合 京焼 平安 初世 東山 コーチ 東山窯 蓮弁 水すまし 美品 共箱 共布 昭和初期か 稀品 宮永東山データベース 笹に蟲形

宮永東山の蓮花水澄香合です。例によって “宮永東山データベース” にあたりました。同じ名稱での掲載はありませんが、ごく接近した作は見つかりましたので 先ずはそちらのご紹介から…

No. 9ー3ー6 “紫交趾銀彩笹に蟲形香合” 二代?初代 東山作、 交趾釉、型、紫交趾、銀彩、陽刻、青磁、磁器、小判印“東山” 、寸法w 11cm×d 7.5cm×h 2.5cm

宮永家に保存されていた大量の見本品についての整理調査が平成21年から行われ、集成がこの“データベース”との事。圧倒的なデータ量で 東山作品にとっては絶好無二の資料なのですが、一方で 1.不運にも保存から漏れた作が 青磁を中心に相當數(shù)ありそうな點 2.共箱 共布などの保存は少なく 箱書ほか文字資料の記録は十分ではなさそうな點 3.手分けをしての作業(yè)ゆえか 若干ながら 呼稱や技法等の表記に統(tǒng)一を欠く點 …などについては 留意が必要かと考えます。

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続いて 當品の基礎情報を列記いたします
構成…本體 共箱 共布(帛紗仕立)、箱書…蓋表“蓮花水澄 香合” 蓋裏“東山”と橫書丸大朱印、紫交趾、磁器、小判印“東山”(データベースとは別?。?、概寸 w 8.6cm×d 5.3cm×h 2.4cm

データベース品と當品は 意匠 趣向ともほぼ同一で 近似した作品である事は確かですが、細部にはかなりの相違があり 興味深い対比が見られます。データベース品(以下DB品と略記)と當品との比較を列記します。
1. 當品には共箱が備わり 作品名が明確。蒔絵の“あめんぼう香合”は見かけますが、こちらはあくまでも“水澄”。DB品は共箱が保存されなかった模様。DB作成時の一応の呼稱として “笹に蟲”名が採用されたのではないかと考えられる。
2. 二品の寸法は大きく異なり DB品の方が一回り大振り。また紫交趾は同じでも、DB品は若干薄目に施釉されている様に感じる。結果として 花弁の筋や蟲の形が浮き立ち明瞭化。蟲の觸角などまでが確認される。
3. DB品は內側に銀彩が施される。當品は外側と同じ釉薬。
4. 當品の底には 三か所の小さな突起あり?!白恪堡澳扣E”かは不明ながら “足”にしては小さ過ぎて 理由にも欠ける。
6. 二品とも “小判型 東山”の陶印で いっけん同一ながら 実は別?。ā皷|”の上の橫棒が當品は內側に傾斜し DB品は直立)。この印影の違いが、DB作成の際 “初代作”と斷ずる決め手の一つだったのかもしれないと感じる。
7. 當品の “合口” には釉薬のヨゴレが殘り素樸な仕上がり。一方 DB品はボカシが効いて綺麗な仕上がり?!    胜嗓胜?。
“宮永東山データベース”はネット検索が容易ですので、是非NO.9-3-6をご確認ください。

素人なりの感想などをまとめると…
? DB品の明晰さに引き比べ 當品の効果には若干の見劣りが感じられます。共箱 共布まで付しての販売なので “試作品”のはずはなく、その時點での完成品である事は確実だと考えます。
?例として花弁の筋を數(shù)えると、當品は13本ほど DB品は9本ほど。表現(xiàn)が整理されている事がわかります。総合して…DB品は 當品の成果を踏まえた上での“改訂版”だったのかと推測をしました。
? ただ 明解で効果的ならば 全てに渡り良いのかと言えばそうとは限らず、當品の少し濁った感覚 素樸な味わいも結構だと感じます?!吧悉い紊瞍怠堡取瓣柨踏嗡貥悚怠堡啶蓼盲粕衩氐?幻想的 アルカイックで、DB品とは別種の魅力を宿している様に感じます?!澳郡蚰椁筏?ハッと気がつく”のもある面では絶大な効果だと考えます。
?“合口”部の未整理な感じも含めて、當品には “古品”めいた風格が感じられます。もしや本當に古品でも存在するのかと検索を試みましたが 不発でした。仮に古品があれば…DB作成時に専門家が“笹に蟲”などと命名するはずもなく、當品が初作だろうと納得が屆きました。やはり…この品自體が 現(xiàn)実に相當古い作品だと見る方が自然だろうと感じます。
?ご承知の通り 初代も二代目も筆跡が特徴的です。箱書の文字 當オクの他の出品作 DBにわずかに収載された他作の共箱などから判斷して… 當品は “初代作” だと考えました。
?“東山窯” と號したのは明治42年。初代の沒年が昭和16年。明治まで遡れるかは不明ですが、昭和初期は當然として 大正期の可能性も充分にあり得る作品だと考えます。
?DB品の作者は “二代 初代”と併記されています。専門家でもどちらとも決し難い時期…つまり代替りの昭和16年前後の作かと推測しました。
?共布が 寸法も仕立も “古帛紗” の様な造りで驚きます。布を鋏で切っただけではなく、昔はこんな贅沢な仕様だったのか と感心します。
?大きな臺の上に小振りな生き物を乗せた例としては “亀州香合”が知られています。設定も効果も 共にすこし特殊です?!皝w州”が特注品だったのと同様に この品もどなたかの依頼による製作だったのかも…とちょっと興味本位の想像を楽しみました。

全體に美品だと思います。本體は大変綺麗で とても良い狀態(tài)だと感じます。表裏に若干の“貫入”が見られますが、“交趾”にはある事だと聞き及びます。共箱に木色が見られますが、100年近い時の経過を考え併せると、それなりの時代色で 良い味わいだと思います。本體 共箱 共布 と揃った 非常に條件の良いセットで、どれも欠けずに全き姿のままに伝世されてきた事は奇跡的だと感じます。これは歴史的遺産とも考えられます。

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定形外などの普通便は、発送まで若干の時間が生じる場合があります。補償?追跡もありません。臨機応変に対応はいたしますが、基本的には箱內外を緩衝材でガードして封筒で発送をいたします。