「恥の多い生涯を送ってきました」3枚の奇怪な寫真と共に渡された睡眠薬中毒者の手記には、その陰慘な半生が克明に描かれていました。無邪気さを裝って周囲をあざむいた少年時(shí)代。次々と女性に関わり、自殺未遂をくり返しながら薬物におぼれていくその姿。「人間失格」はまさに太宰治の自伝であり遺書であった。作品完成の1か月後、彼は自らの命を斷つ。