1979年2月25日 第1刷
1989年3月15日 第10刷

血しぶく時代を生一本に生き、七十七年の天壽を全うした新選組隊士?永倉新八の軌跡

松前藩士の息子で、いたずら好きの腕白小僧?永倉栄治。ひたすら剣術(shù)の稽古に明け暮れ、めきめき腕を上げて十八歳で本目録を受ける。我が子を松前藩の能吏にと夢見ていた父もとうとうあきらめ、息子を元服させ、名も新八と改めさせる。折しも幕末の動亂期、剣術(shù)ひとすじに生きたいと願った永倉新八は、新選組隊士になる。一剣をもって己の信ずる道を歩む。これしか生き方を知らない新八は、出會った男によって、出會った女によって、少しずつ自分を磨いて行く。
女には弱いが、剣をとっては近藤勇以上と噂された新八の、維新後におよぶ生涯を、江戸っ子の著者が共感をこめてさわやかに描ききった長篇。

ゴールデンカムイにも登場する「永倉新八」が主人公の小説です。
表紙イタミあります。