こんな爽快な気分は、はじめて!働くことがこんなに楽しいなんて、思ってもみなかった…。2年前に母を亡くして以來、富豪の娘としての何不自由ない生活に満たされないものを感じていたエリザベスは、ふらりと家を出、訪れたサンフランシスコのカフェで、ウエイトレスとして働くことになったのだ。そんなある日、店には場違いな男が現(xiàn)れ、以後、足繁く通ってきた。エリザベスと同僚のジリーは、男にターザンというあだ名をつけ、親しくなったが、彼にはどうやら秘密があるらしい。エリザベスを見つめる男の目に、時折、愛情だけではない警戒の色がするどく光っていた。