盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧―。旅の途中で出會った、年老いた二人連れが何故か秋山大治郎の心に殘った。江戸に帰った大治郎は、偶然試し斬りされかかった件の老僧を助け、二人が二十八年におよぶ仇討ちの敵同士であることを知る。人知をこえたその絆の不思議さを描く「隠れ簑」。小兵衛(wèi)が小金持ちの隠居と見られて盜賊に狙われる「徳どん、逃げろ」など、シリーズ第7弾。