偉大な中國古代學(xué)者白川靜先生は、年四回の文字講演會を自ら企畫立案されて、1999年より2004年の六年間に亙って合計24回の「文字講話」を行われた。 それは、現(xiàn)在の漢字の形?聲?義の解釈が、漢字の原形とも言うべき甲骨?金文を見ていない後漢の許慎が紀元後100年に制作した「説文解字」を基本としており、あまりにも誤解が多いため、これを正すことを一つの意図としておられた。大変重要な基盤なのである。 それ故に白川先生の24回の講演は我が國の精神文化を理解し、さらに継承発展させていく上で非常に示唆に富んだ重要なものと言えよう。 この講演はすべて「文字講話」という書物として刊行されている。しかし、白川先生の表情?行動?聲量などという白川先生自身の身を以って表現(xiàn)されたものは書物の上では理解しがたい。 ビデオ等によってそれに接することで先生の話された意味だけではなく、表現(xiàn)せんんとなさった深い「こころ」が読み取れるのではないだろうか。 この度、それが可能な24回の「文字講話」が、白川靜「文字講話」DVD完全収録版として制作されることになった。かって24回の「文字講話」をすべて聞いたことのある私ももう一度、これによって現(xiàn)在の文字表現(xiàn)の是非について再検討してみたいと思っている。 これは斯界の者のみならず、一般の方々にとっても非常に有益な事業(yè)であると推薦される。