內(nèi) 容 | 終戦の放送をきいたあと、なんとおろかな國にうまれたことかとおもった。 (むかしは、そうではなかったのではないか) とおもったりした。むかしというのは、鎌倉のころやあら、室町、戦國のころのことである。 やがて、ごくあたらしい江戸期や明治時(shí)代のことなども考えた。いくら考えても、昭和の軍人たちのように、國家そのものを賭けものにして賭場(chǎng)にほうりこむようなことをやったひとびとがいたようにはおもえなかった。(あとがきより)
長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起こし、香り高く豊かな作品群を書き続けてきた著者が、この國の成り立ちについて、獨(dú)自の史観と明快な論理で解きあかした注目の評(píng)論。月刊文藝春秋の巻頭エッセイ。1986~1987 |