モーツァルト:
歌劇『フィガロの結(jié)婚』全曲
アーノンクール&ウィーン?フィル
ネトレプコ、
シェーファー、
レーシュマン、ほか
2006年ザルツブルク音楽祭ライヴ
モーツァルト生誕250周年
ザルツブルク音楽祭2006
モーツァルト22プロジェクトDVD
2005年、“椿姫”で世界中を熱狂させたアンナ?ネトレプコ。2006年はお得意のモーツァルトで、人々を再び魅了します。
ネトレプコ旋風(fēng)はとどまるところを知りません。彼女の魅力は至るところで発揮され、その美しい聲と余裕の演技、何より天性の色っぽさで最高のスザンナを演じきりました。
しかし???確かにこの公演は「ネトレプコ?ショー」と騒がれはしたものの、実は「新しいフィガロ像」を表出した素晴らしいプロジェクトでもありました。伯爵夫人はドロテア?レシュマン。気品溢れる演技がたまりません。本來メゾで歌われるケルビーノ役は名ソプラノ、シェーファー。彼女の歌唱についても容姿についても何も言及する必要はないでしょう。そこにネトレプコを加えた三つ巴の戦いはまさに百花繚亂の世界。翻弄される男たちを演ずるのはベテラン、ダルカンジェロとスコウフス。ざっと配役をながめただけでも胸の高鳴りを抑えることができません。
ニコラス?グートの演出も話題となりました。各登場人物の心理描寫も緻密に行っている上、原作にないキューピッドを登場させることにより、複雑な人間関係をわかりやすくすることに成功しています。映像ディレクターのプライアン?ラージのカメラ?ワークも斬新です。
そして巨匠アーノンクールの指揮!序曲から驚きの連続です。若干粘著質(zhì)ではあるものの説得力の極めて高い音楽は「モーツァルトはこうでなくてはいけない」と斷言する指揮者ならではのもの。(ユニバーサルIMS)